2011年映画ベスト10(12/20まで)

2011年の頭に『キック・アス』を観た影響がとても大きくて、普段だったら絶対観ない様な(何ならちょっとバカにしていた)アクションものやアメコミものを「観たら面白いかも知れない」という気持ちにさせてくれたのでした。

トップ10です。下手くそですが感想も。


第1位 X-MEN ファースト・ジェネレーション

大好きです!観始めてすぐ「このワクワクはずっと続く!」という気持ちになりました。そしたら本当にそうでした。終わらないで欲しいって心から思いました。
チームものというのか戦隊ものというのか、有吉さんの言葉をそのまま借りると「いろいろな個性を持った数人が集まって1つのことを成し遂げる」ものです。特訓して成長するそれぞれの役割と連携がばっちりで気持ちいいんです。でもその反面ずっと悲しくもありました。あの2人には決定的にどうしても分かり合えない部分があるということを知りながら観るから。
パラボラアンテナのシーン、エリックの泣きながらの笑顔が忘れられません。だから余計にラストが悲しいです。
このシリーズは全く観た事がありませんでした。でも『キック・アス』の監督さんだし、エピソードゼロ的作品だから今までの作品を知らなくても大丈夫だろうと・・・。結果この作品が好きになってしまい、過去のシリーズに手を出せずにいます。全部リメイクしてくれないかな。


第2位 冷たい熱帯魚

村田です。でんでんです。はったりや威圧で押し通しながらも正論を言っていたりするところ、こっちはもう逃げたいのに余計逃げられなくなるので嫌でした。たまに何言ってるのか聞き取れないんだけど、聞き返すと絶対怒るんだろうなぁ。「ボディを透明にする」「幸せになりた〜い!」などなど名言たくさんありました。
メガネがなくなってからの吹越さんは「待ってました!」と言いたくなる様な吹越さんだったのでうれしかったです。
園監督の『恋の罪』も観て改めて思いましたが、神楽坂恵よりも冨樫真よりも私は黒沢あすかが忘れられませんでした。巻き舌の「ほらもっと声出して!!」は口に出して言いたい日本語です。


第3位 ブラック・スワン

ちょっとずつちょっとずつ変化している画面の様子に、最初の「あれ?」から途中「あ、やっぱりなにか変」という気持ちになりどんどん自分の中に不安が流れ込んでくるのがとてもスリリングでした。そんな気持ちもラストへ向かって踊って踊って踊るナタリー・ポートマンを観ていくに連れて剥がれていき、彼女が完璧を纏った瞬間に同じように真っ白になりました。絶頂です。興奮しました。終わり方が素晴らしいと思います。ナタリーの体に惚れ惚れしました。


第4位 トゥルー・グリット

保安官コグバーンが好きです。あんな飲んだくれて無駄にパンを撃つようなじいさんなのに、途中からはナウシカのユパ様にしか見えませんでした。そしてラ・ビーフも好きです。マット・デイモンからよく漂っている鈍臭い感じとあのいかにもな髭がとてもじゃないけど素晴らしい狙撃手には見えませんでした。でもいざという時には2人ともちゃんと強い。マティとコグバーンが馬に乗って夜の荒野を走るシーンが他のシーンに比べてメルヘンチックに見えたのは、2人とも朦朧としていたからなのかな。
現在のマティが期待を裏切らない成長の仕方をしていて安心しました。終始長女っぽいです。
派手な映画ではないのだけど今年いつまでも印象が薄まることがありませんでした。


第5位 アジョシ

ちゃんと子供の前で親がひどいことをされていたり、子供達の劣悪な環境を表すためにちゃんとベタッと汚かったり、スマートじゃない殺り合いのシーンがあったので好きです。韓国映画(その他アジア映画でも)のちゃんと汚い感じを観ると興奮するんですが、それをうまく書けません・・・。 ウォンビン作品を観たのは初めてだったんですが、ホントに童顔なんだなーと思いました。悲しい顔の時の方がよりそう見えます。アンソン兄弟やヒットマンもいいキャラでした!


第6位 ピラニア3D

シネマハスラーが無かったら絶対に観に行ってないです!これは大勢でギャーギャー言いながら観たかったなあ。アメリカの学生の春休みってすごいのね!っていうのを知れただけでもよかったです。日本人まだまだですね。
地獄絵図の中でも、髪の毛がアレに絡まってズルン!と警官がみんなを守りながらも段々小さくなっていく(悲しかった・・・)ところが印象的でした。続編が楽しみです。


第7位 恋の罪

女性陣の、こんな演技してたらもうこの作品で死んじゃうんじゃないかなって位の凄まじさ。特に神楽坂さん冨樫さん・・・神楽坂さん!!
先に黒沢さんが忘れられないと言いましたけど、この作品だけに関しては神楽坂さんがもう、最初のたどたどしい雰囲気から最後の放尿シーンに至るまでの開放のされ方が堕ちて行ってるように見えながらどんどん綺麗になってました。ブラック・スワンに少し似てるのかもと思います。あとアンジャッシュの児嶋さんの声ね、電話口で「ビッチ」って言われたい。


第8位 ゴーストライター

全てが終わったかのように見えたパーティーシーンからのラストがかっこいい!というのが一番の感想です。観ると、ああいう風に巻き込まれてみたいと思うしカーナビのシーンはぜひやってみたいです。ひとつ気になったのは、あんなに厳重に管理されて持ち出し禁止なのにそれがある部屋が外から丸見えなくらいガラス張りなこと・・・狙われないのか心配でした。


第9位 ゲゲゲの女房  

宮藤官九郎吹石一恵の夫婦役とてもよかったです。妖怪の演出も好きでした。ゲゲゲはこっち派です。
宮藤さんのガチャ歯がこんなにしっくりくる役ってあるんですね。時間をかけて練習されたという片手での食事シーン、ちゃっちゃと食べ終わるんですけど箸捌きや食べっぷりがすごく自然できれいでした。バナナ持って迎えに来るシーンは愛おしくなります。
吹石さんには足元ショットが何度もあるんですけどそれが何となくエロいんですよね。二枚履きが愛おしいよー。

 
第10位 その街のこども 劇場版 

今年観た女の子に振り回される森山未來ではこちらの方が好きでした。佐藤江梨子は不機嫌な顔が似合うしそれがかわいらしいです。
震災のあった街を夜通し歩きながら少しずつ話す2人のそのやり取りが全て彼ら自らのエピソードのように思えてきます。
「幸せになるための法則も無いし不幸がいつ誰に来るかの法則も無い」「だから、つらいことが起きた時はどうしたらちょっとつらくなくなるかをみんなで考える。工夫する。」サトエリの台詞が残ります。


上位5作品はすぐ決まりました。それ以下は10位以下にも同じくらい好きなものが何本かあるので悩みました。